2017年12月5日火曜日

バルト三国(その2) リトアニア カウナス後編

聖ミカエル教会を後にし、ライスヴェス・アレヤへ。

ライスヴェス・アレヤ(Laisvės Alėja)はリトアニア語で「自由大通り」という意味で、
カウナスの新市街を東西に貫く歩行者天国になっています。
1.5kmくらいあるそうで、通りの東端から眺めると反対側の端が全く見えませんでした。


















この通りを中心にして、新市街周辺を西に向かって歩いていきました。

駅の近くの建物は、淡い色彩をしたものが支配的でしたが、
この新市街は淡さとカラフルさがパッチワークのように入り混じっており、
街の風景が変わっていく真っ只中なのだろうかと感じました。

それにしても温度が15℃程度と実に丁度良く、
歩いていて本当に気持ち良かったです。
このくらいの緯度の地域は、夏だと温度が最適になりますね。


















新市街をひたすら歩いていると、やがて景色ががらっと変わりました。
ここがカウナスの旧市街です。
地面が古風な石畳になり、建物も雰囲気のあるものが多くなりました。

今までの旅の中で、色々な都市の旧市街を歩いてきましたが、
カウナスはその中でも三指に入るくらい好みでしたね。
極端に観光地化しておらず落ち着いていて、温かみのようなものもあります。

前年に訪れたリュブリャナの旧市街に匹敵する良さでした。


















そして下の1枚目の写真に写っている聖ペテロ・パウロ大聖堂へ。

リトアニアのカトリックがここを本拠地にしているらしく、
私が訪れた時には何らかの典礼が行われていました。
少しだけ中も見せてもらったところ、控えめな煉瓦積みの外見とは逆で、
重厚な彫刻群やパイプオルガンが設置されていて驚きました。

写真は撮っていませんが、なかなか見ごたえがありましたので、
もしカウナスへ行く方がいらっしゃったら立ち寄られることをおすすめします。

その後は旧市街を抜け、展望台へ登るべく川を渡りました。


















展望台へは歩いて登ることもできるのですが、
往復1.5ユーロ程度で乗れるケーブルカーがあるので、そちらを使いました。
ここまで4~5kmほど歩いてきたので、流石に疲れました笑

展望台からの眺めはなかなか素晴らしく、カウナスの最後を飾るに相応しいものでした。
屋根の色のせいでしょうか、街を歩いていた時の実感よりも色彩豊かに感じましたね。


















この後は川沿いを歩いて駅まで戻りました。
スポーツ用品店や公園等を通ったこともあり、現地の人の生活が垣間見えて良かったです。
最後には駅前の市場にも寄り、肉類が多いなあということを実感しました。
お肉中心という意味では、ドイツ辺りにちょっと近いところもあるのかもしれません。















そして例によってバスではなく鉄道に乗り、首都ヴィリニュスへ。
Wi-Fiも繋がる上に内装・外装ともにきれいで快適でした。

カウナス前編で書いたとおり、鉄道よりもバスの方が交通手段として発達していますが、
鉄道の方が早く着くので、もし時間が合うならおすすめです。


















続きはヴィリニュス前編へ。


【旅先の詳細情報】
時期:2017年7月
場所:カウナス(リトアニア)

2017年11月26日日曜日

バルト三国(その1) リトアニア カウナス前編

朝早くにオスロから飛び立ち、2時間程度でリトアニアのカウナスに到着しました。

リトアニアは、今回訪れた7ヶ国の中で特に良かっただけではなく、
今まで訪れてきた国々を振り返ってみても五指に入るほど気に入りました。

良いところを列挙すると、概ね下記のとおりです。
今回からは、そんな素敵な国を堪能した時のことについて書いていきます。
 ・見どころが多い
 ・食べ物が美味しい
 ・物価が比較的安い
 ・治安が良い(※殺人事件発生率はEUの中では高いが、普通に観光する分には無問題)
 ・人が親切

カウナス国際空港で市内へ向かうバスを見つけて、まずはカウナス駅へ向かいました。
運賃は0.8ユーロと相当安かったです。北欧なら確実に5ユーロは取られるところですね笑
あとは支払いが現金のみだったこともあって、北欧との違いが一層際立ちました。

ちなみにリトアニアを含むバルト三国は、2011~15年にかけてユーロを導入しており、
どこの国でもユーロを使うことができます。両替の手間が掛からないのでとても楽です。

さて、途中で多くの停留所に停まったために時間は掛かったものの、
大体40分くらいでカウナス駅に着きました。駅舎はなかなか立派です。

そして、駅舎近くの道の舗装が剝がれていたことがとても印象に残りました。
これもまた、数時間前まで街並みが整然としている北欧にいたせいですね。
どうも駅は中心部からは少し離れているようで、道の整備真っ最中という状況でした。


















まずは駅のロッカーに荷物を預け、街歩きへ。

駅から中心部へ向かう通りを眺め、バスターミナルを横目に眺めつつ歩きました。
2枚目の写真中央の少し個性的な建物がバスターミナルで、非常に新しく綺麗でした。
バルト三国はバス網が発達しているようで、便の数もとても多いです。

その一方で、鉄道網は全体的にあまり発達していませんでした。
カウナスを例に挙げると、首都ヴィリニュスまでのバスは1時間に10本以上あるのに対し、
鉄道は1時間に1~2本と大きな差がありましたね。あと駅にいる人の数も全く違いました。
もっとも、私はいつも通り鉄道に乗ったのですけど。


















バスターミナルを通り過ぎた後は更に中心部へ向かい、
そこそこ規模の大きい公園が見えた辺りで脇道に入りました。
この先には杉原記念館という建物があります。


















杉原記念館は、外交官としてカウナスに赴任していた1940年に、
主にユダヤ系の避難民に対して通過ビザを発給した杉原千畝氏に関連する建物です。
書籍を読んで氏に興味を持ったので、今回記念館へ立ち寄ってみました。

もっと閑散としているかと思ったのですが、想像よりも人が多くて驚きました。
メッセージを残すためのノートを見ると、1日に1人以上のペースで日本人が訪れており、
リトアニアに行く人や、杉原千畝氏に興味を持つ人は結構いるのだなと思いましたね。


















書籍で知った内容以上の展示はありませんでしたが、
遠い異国にある記念館を訪れることができただけでも満足でした。

ちなみに私が杉原千畝氏関連の書籍で一番好きなのは下記の本です。
著者は「杉原千畝」をテーマにしている研究者であり、
主観よりも文献等を基にして書かれているのが自分の好みに合いました。


杉原千畝: 情報に賭けた外交官 (新潮文庫)
白石 仁章
新潮社 (2015-09-27)
売り上げランキング: 150,888


他には杉原千畝氏の奥様が書かれた『六千人の命のビザ』等の書籍もあり、
こちらは伴侶視点から主観が強めに書かれている印象を受けました。

こういう本は面白いかつまらないかで大きく分かれることが多い気がしますが、
私の感想は前者でした。先述の本と併せて一読しておいて損はないかと思います。
あとは外務省のHP等、探すと色々な情報や主張が出てきて結構面白いですね。

話は少し逸れますが、杉原千畝氏以外にも同様のことをした先人はいるので、
そちらにも注目がもっと集まると良いなとも思います。
杉原氏の件は「話が分かりやすい」ためにウケが良く、
有名になったという面もあるでしょうし。ストーリーは大事だなと思う今日この頃です。

さてノートに記述を残し、杉原記念館を後にしました。


















カウナスの中心部に至るまでの街並みは全体的に色彩が淡く、
ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエヴォへ行った時のことを思い出しました。
旧共産圏の国には、このような場所が多い印象を受けます。

ソ連から独立してまだ25年程度しか経っていないので、
数十年後はまた様子が変わっているのでしょうか。
それだけ経てば、旧共産圏や独立云々は関係なく変わるでしょうけど…笑


















ややあって新市街の入口に着きました。
鉄道駅からは徒歩15分ほどの距離だったと思います。

入口のすぐ近くには聖ミカエル教会があり、非常に荘厳な佇まいでした。
この写真は今回の旅におけるベストショットの1枚です。


















教会の中はちらりとしか覗き見ることができなかったのですが、
祭壇や絵画等のシンボル的物品が沢山あって煌びやかでした。

調べてみると、元々は正教会の教会として建造され、
独立後はカトリックの教会となっているようなので、煌びやかなのも頷けます。

例外は沢山ありますが、基本的にプロテスタントの教会が質素なのに対して、
カトリックや正教会の教会は装飾が多めな場合がよくあるんですよね。
ちなみにリトアニアはカトリックの信者が殆どなため、教会は豪華なところが多いです。
その様子は首都ヴィリニュスで大いに味わいましたので、後日の記事をお待ち下さい。

教会全体の雰囲気や、十字架の違い(キリストが架けられているか否か)等を見ると、
宗派の違いやその背景にある歴史が表れていて面白いですね。
私は特定の宗教は信仰していませんが、こういう違いを見るのは好きです。

今回は話が逸れまくりました…。
続きはカウナス後編へ。


【旅先の詳細情報】
時期:2017年7月
場所:カウナス(リトアニア)

2017年11月22日水曜日

北欧(その8) ノルウェー オスロ後編

港を歩きながら、まずはノーベル平和センターへ。
ノルウェーはノーベル平和賞の受賞者選定を行っているため、
オスロにはその関連施設が沢山あります。

私はノーベル平和賞自体はあまり好きではないのですが、
あまり知らない受賞者も多いなと思ったため、この機会に展示を見ることにしました。

内部は平和賞についての説明と、受賞者/団体一覧の展示が中心でした。
上記のとおり平和賞が好きではないので、あまり心惹かれるものはありませんでしたね。
想像以上に知らない受賞者が多く、それらを知ることができたのは収穫でしたけど。


















その次は、平和賞の受賞会場でもあるオスロ市庁舎を訪れました。
戦前からありそうな建物に見えていたのですが、実際は1950年に落成したのだそうです。


















授賞式が執り行われる市庁舎ホールに入ると、スケールの大きな壁画に迎えられました。

写真の出来が良くないせいで、いまひとつ壮大さをお伝えできていない気がしますが、
本当に圧倒的でしたね。興味がお有りの方は画像検索をされることをおすすめします。
絵画が自身に迫ってくるかのようで、なかなか味わえない迫力を感じました。


















ホール以外の場所でも絵画が展示されており、まるで美術館のようでした。
写真は撮っていませんが、「ムンクの間」という部屋もあり、
ノルウェーを代表する画家であるムンクの『人生』が展示されていました。

他の国の役所にも何ヶ所か行ったことがありますが、
オスロ市庁舎ほど強烈なインパクトを与えられた場所はありませんでしたね。
今回のオスロ散策で見たものの中でも、一番面白かったです。

最後に市議会を見て、市庁舎から退出しました。


















この時点で大体18時半頃でしたので、最後に高台の上にあるアーケシュフース城へ。

どこかの記事で、旅先では高台に登るのが好きだというお話を書いた記憶があります。
それは街全体を鳥瞰できるのが良いからなんですよね。
一度上から眺めることで街の特色がある程度掴めることも多く、楽しいです。

今回は一方向しか見られなかったため、上述のような趣はそこまでありませんでしたが、
景色として純粋に綺麗だったので大満足でした。


















大海原の壮大さで締めくくり、宿へ向かうために中央駅に戻ることにしました。
素敵なカフェが多くて心が温まります。


















中央駅からノルウェー国鉄の普通列車に乗り、オスロの街に別れを告げました。

flytogetという空港特急もあるのですが、普通列車でも時間はあまり変わらないそうで、
それならチケットが安い方を選びたくなるのが人情というものです笑
大体25分くらいで空港に着いた記憶があります。(frytogetは所要約20分だそうです)

しかし3泊目になっても、この時期の北欧の昼の長さには驚かされます。
下記2枚の写真は宿の部屋から撮ったもので、上が23時頃、下が24時少し前です。



















オスロは派手なものはありませんでしたが、見どころが多くてとても素敵な街でした。
物価の高さ以外は……ね笑

そして次の日の早朝にリトアニアのカウナスへ飛び、旅の舞台をバルト三国に移しました。
続きはカウナス前編へ。


【旅先の詳細情報】
時期:2017年7月
場所:オスロ(ノルウェー)

2017年11月20日月曜日

北欧(その7) ノルウェー オスロ中編

あちこち寄り道をしつつ、ようやく王宮に着きました。

ここまで見てきた北欧の国々もそうでしたが、
王族の住処に柵や濠の類が全くないことが印象に残りました。衛兵はいましたけどね。
治安の良さや、国民との距離の近さが背景にあるのかもしれません。

なお『地球の歩き方』の受け売りになりますが、
写真中央の銅像は、王宮の建立を命じたスウェーデン王のカール・ヨハンのものです。
ノルウェーは、1814~1905年の間はスウェーデンの支配下にあったため、
当時のスウェーデン王の銅像がこのオスロの地にあるのだそうです。


















また話が横道に逸れますが、私にとっては『地球の歩き方』は旅行の際の必携品です。
実際の旅の中では、この本に載っていない場所にも沢山行くことになるのですが、
それでも基本的な事項をざっくりと押さえることができるのはとても便利です。

サラエヴォのGallery 11/07/95など、私見では「載せておくべきでは…?」と思う場所が
たまに載っていなかったりもしますが、そこは個人調査でカバーできますしね。
旅の心強いお供です。

さて王宮に至るまでの道は傾斜が緩やかなので、歩いている時はあまり意識しませんでしたが、
王宮に着いてから振り返ってみると始点とは思いのほか高低差があって驚きました。
そして日常の何気ない一風景ではあるものの、
青空と白い雲、緑色の森、灰色の道路のコントラストが綺麗で、少々見惚れてしまいました。

現国王がいる王宮の内部には入れないのですが、王宮周辺の眺めだけでかなり満足でしたね。


















ここまでで中央駅から王宮まで一通り歩きましたので、
例によって気ままに街中を歩きつつ、港の方へ向かうことにしました。

以前にもどこかの日記で似たことを書いた記憶がありますが、
郊外を適当に歩くと地元の人の日常が垣間見えたりして面白いです。

勿論、ある国やそこに住んでいる人のことを更に深掘りして知ろうとするならば、
観光では到底足りず、最低1年間はその地に住まないと難しいとは思います。
そんな機会も作りたいと思いつつ、実現するとしても少し先になりそうな今日この頃です。

オスロの街は整然としていましたが、思ったよりも建物の密度が高かったですね。
国全体の人口密度が20人/km^2程度なのに対し、オスロは1,400人/km^2ほどらしいので、
前者のイメージが強かった私がそう感じるのは当然といえば当然なのですけど。


















そしてカラフルな建物も多く、コペンハーゲンのニューハウンや
ストックホルムのガムラスタンを思い出しながら散策していました。

とはいえ中心部の少し外れを歩いたに過ぎないので、
もしかしたら市の郊外はもっと違った景色が広がっているのかもしれません。
そのようなところも見たいのですが、たかが数日間の観光ではそれは難しいわけで、
先ほどの「深掘りして知るなら最低1年間は住みたい」というお話にも繋がります。


















それにしても気候が快適でした。気温は大体13~15℃くらいで安定しており、
半袖1枚又は半袖+長袖各1枚で気持ち良く過ごせる気温で、かつ湿度も低かったです。

コペンハーゲン・ストックホルム・ヘルシンキ・オスロで比べると、
オスロが一番気温が低く感じたのですが、それでも緯度の割には温暖な気がしました。
暖流であるメキシコ海流が近くを流れているのも関係しているのかもしれません。


















ここまでフラフラと歩いてきましたが、この日はオスロ空港直近のホテルを取っていたので、
暗くなる前にはオスロ中央駅に戻れるように、海へ向かって歩き始めました。
もっとも22時になっても明るい環境なので、よほど道草を食わなければ問題ないのですけど笑

そしてコペンハーゲン・ストックホルムと同様に、自転車専用通路があるのは素敵です。
そういえば写真は撮っていませんが、レンタサイクルも街のあちこちで見掛けました。


















ほどなくして水辺に到着しました。
潮の香りが漂ってきて、港についたということを実感しましたね。


















続きはオスロ後編へ。


【旅先の詳細情報】
時期:2017年7月
場所:オスロ(ノルウェー)