2018年2月5日月曜日

バルト三国(その11) ラトビア リガ後編

私はアールヌーヴォー建築がとても好きです。


いわゆるアールヌーヴォー様式は、19世紀後半のイギリスで起こった
アーツ・アンド・クラフツ運動というものが起源であるとされています。

これは、当時進んでいた工業化による大量生産スタイルから脱却し、
伝統的・芸術的な職人芸に立ち返って日用品や生活環境を創造することで、
人々の生活を豊かにしようというデザイン運動でした。

この運動が各国で形を変えて広がり、自然モチーフや曲線を多用したデザイン等、
アールヌーヴォー様式独特の特徴を携えた造形物が生み出されることとなりました。
ちなみにラトビアやドイツ等の国々においては、
「アールヌーヴォー」ではなく「ユーゲントシュティール」と称されています。

私がアールヌーヴォー建築を好むのは、上記の「独特の特徴」があるからです。
一目見てアールヌーヴォーと分かる特徴的な見た目は実にダイナミックで、
建物の外観・内観をじっくりと眺めているだけでも全く飽きません。

例えば、建物外に人の顔や植物をモチーフとした装飾が施されていると、
それらを眺めて当時の様子を想像したりするのがとても楽しいです。
私は建築には元々あまり興味がなかったのですが、
アールヌーヴォー建築は、そのインパクトから瞬く間に虜となりました。
今では他の建築様式にも興味が出てきたので、色々と学べて楽しいですね。


さて、ここまで書けばお察しのことかと存じます。
世界にはアールヌーヴォー建築で有名な場所が何ヶ所かあり、
ここラトビアのリガもそのうちの1つなのです。

リガには世界最大級のアールヌーヴォー(ユーゲントシュティール)建築群があり、
ユネスコの世界遺産の一部としても登録されています。
リガ中編の記事の最後で市庁舎広場を去ったのは、この建築群を見るためでした。

特に密集している地域へと歩いて行く間にも、ふと視線を上方へ向けてみると、
アールヌーヴォー様式の建物が沢山ありました。まるで宝物のような街です。

市庁舎広場から歩くこと15分ほどで、新市街にあるアールヌーヴォー建築群へ。
以下一気にずらっと並べた写真は、全てアールヌーヴォー建築のものです。

どの建物も各々特色があり、そして独特の細やかな曲線美や人面モチーフの装飾等、
アールヌーヴォー建築の醍醐味を堪能できる造りでした。


















リガでの一番の目標を達成し、他の場所も十分に見ることができましたので、
リガ中央駅周辺に戻ることにしました。その途中の眺めもやはり素敵です。


















昼御飯を食べたお店がなかなか良かったので、晩御飯もそこの系列店へ。
黒ビール、サラダ盛り放題、ピラフ、鶏肉のグリルで合計7ユーロ程度でした。
やはり安くて美味しいです。


















続きはタリン前編へ。


【旅先の詳細情報】
時期:2017年7月
場所:リガ(ラトビア)

0 件のコメント:

コメントを投稿